第7回
企業訪問
2025年9月23日
訪問先
藤クリーン株式会社
資源循環
生物研究
教育
2022年4月1日に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(略称:プラスチック資源循環法)」が施行され、プラスチック資源循環を促進する機運が高まる中、岡山市のご家庭から出されるプラスチックを資源としてリサイクルする事業が2024年3月からスタートしました。
一部の岡山市のプラスチック資源はほぼ岡山市南区にある藤クリーン株式会社のプラスチック資源循環センターへ集まります。
今まで燃えるゴミとして処理されていたプラスチックを資源回収することでCO2排出を抑え、カーボンニュートラルの実現を目指す意味合いもあります。藤クリーンプラスチック資源循環センターでは、プラスチック資源の「選別・圧縮・梱包」の中間処理を行っております。従来、産業廃棄物のリサイクルに取り組んできた会社として、一般廃棄物としてのプラスチックのリサイクルにも挑戦することは、SDGsに対する貢献度と「環境価値創造企業」としての存在意義の一層の向上につながるものと考えての参入とのことでした。
また、セラピーガーデンやビオガーデンが併設されており、再生処理土と古畳の粉砕処理品を植栽の土壌に、再生砂を池底の定着土壌に、また再生砕石と廃木材のチップを遊歩道の路面材に利用しています。そしてリサイクルセンター内で使用された水を、ビオガーデン内の池と小川で循環することで、植物と微生物により自然浄化させるしくみも取り入れています。
ここには在来種を中心に約200種の植物が植栽されており、水辺には児島湖に生息する淡水魚や水生植物も見られます。ここで地域の生態系を知り、生物多様性と地域環境の保全についての研究をしています。
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インタビュー
藤クリーンさんには200種類もの植物があるそうです。築地さんは「本当に200種類もあるのか?」という好奇心から藤クリーンの植物に目を向け、藤クリーンさんで実際にリサイクルしたものがいったいどのような変化を植物にもたらしてくれるのか、またリサイクルが難しいものをどうやってリサイクルすることができるようになるのかを探究されていました。その結果、岡山県で初の自然共生サイトの認定を受けました。自然豊かな藤クリーンさんのガーデンには野生の生物なども現れるそうです。
工場見学
2024年3月より、岡山市はプラスチック資源の分別回収を始めました。私たちの家庭から実際に出ているプラスチック資源が運ばれ、リサイクルが可能になる状態になるまでを見学させてもらいました。たくさんの設備がありましたが、最終的には人の目で分別できないものが混じっていないのかを確認していました。運ばれてくるものにはモバイルバッテリーなどの発火の可能性があるものから空き缶、刃物などの危険なものがありました。全員が「分別」という言葉をきちんと自分ごとのように考え、リサイクル率100%の未来になれば良いと思いました。
講演者
藤クリーン株式会社 プラスチック資源循環センター
研究開発室 室長
築地 孝典さん
藤クリーン株式会社 研究開発室 室長
/岡山理科大学附属中高 非常勤講師
高知大学大学院総合人間自然科学研究科修士課程修了。宮下酒造株式会社を経て、2020年に現職へ。2021年研究開発室へ配属、2022年室長へ就任。2024年から岡山理科大学附属中高非常勤講師を兼務。産業廃棄物の再生品の品質の定期分析、残渣物混じり土の再資源化へ向けた研究が主な業務。昼休みに趣味で始めた社内の生物リストの作成を基に岡山県下初の自然共生サイト認定に貢献した。
質問事項
いろは
どのような人たちと一緒に働きたいと思いますか?
築地さん
私は同じ方向を向き、コツコツ頑張ることができ、多角的な見方ができる人ですかね。
いろは
それはなぜですか?
築地さん
どんな仕事でも、同じ目標に向かって共にコツコツ頑張っていけるのが1番だと思います。
いろは
なるほど。では、多角的な見方ができる人、というのはなぜでしょうか?
築地さん
私は研究を主にしているので、実験がうまくいかない時に「じゃぁこの方法は?」とたくさん挑戦できる人が向いていると思います。
いろは
前の質問で目に見える成果がすぐに出るわけではない、とおっしゃっていました。だからこそ、コツコツ頑張ることが大切なのでしょうか?
築地さん
はい。ですが、やりがいを身近に感じることが難しいこともあるでしょう。なので、やりがいを感じられる他の何かにも取り組んでみてもいいかもしれません。
いろは
例えばどのようなことがあるでしょう?
築地さん
僕は非常勤講師をしているのですが、生徒の成長を感じられるときにやりがいを感じられます。
成果物













